2010.10.01
会社が大きく成長するかしないか、その別れ道は何たるか…多くの社長と接していて感じたことがいくつかあります。
当たり前ですが、まず、社長自身が会社を大きくしたいと強く思うことが大前提。「そこそこでいいや!」と怠け者の自分を容認してみたり、「会社は規模じゃない!中身の充実だ ! 」と都合のよい論理で、自己完結してみたり…
規模とクオリティを両立させることが可能であることをわかっていますが、困難であるということもわかっているため、つい、自分自身に言い訳してしまいます。そんな弱い自分に打ち克つことが重要です。
次に、会社の成長した姿を具体的にイメージし、ワクワクしながら将来を語れるか… 残念ながら、このアクティブイマジネーションだけは知識として学ぶことはできません。そのワクワクしたイメージから俯瞰逆算。空々しいくらい乖離した現状と、まずは逃げずに向き合うこと。
乖離こそ経営を考える原点。乖離が大きければ大きいほど、小手先のテクニックではごまかせず、抜本的な改善を続ける必要が生じます。焦りを緩和しながら、諦めそうになる自分に打ち克つことが重要です。
最後に、人を動かすことができるか。経営とは、人の心を動かすこと。
経験・学習・責任を他者にわかるよう話すことが非常に重要です。異質の他者とどこまで通じあうことができるか。通じ合うには、まず相手の良心を信じること。
経営者は、大いなる楽観主義者であり、大いなる性善説論者でなければならないと教えていただきました。未来に対する信念を放棄しそうになる自分に打ち克つことが重要です。
いずれも困難な局面で、自分に打ち克つことができなければ、会社は成長することはできません。
先日、耳にした「克己心」という言葉が強く心に残りました。
読んで字の如し、己に克つ心。己の力のなさを十分に自覚し、自分を高めたい、弱さを克服したいという強い情熱。世の中で成功者といわれる人は、必ず超人的な強い克己心を持っています。
常に超えるべきは今日の自分自身。
煩悩、特に欲望、怒り、愚痴の三毒を打ち消すことができるか…
凡人の私には難題ですが、やってみる価値は十分です。