2008.09.01
北京オリンピックを見ていて印象に残ったことがあります。
選手は全身全霊をかけて競技に取組みます。仕事や家庭、両立すべき様々なものがあるはずですが、情熱は人を巻き込み、周囲のものを支援者に変遷させます。
取り組んだ結果がどうであれ、精神的に成熟しその後の人生をより力強いものにします。
比較対照するには甚だ申し訳ないのですが、税理士試験と仕事の両立というテーマが頭に浮かびました。
多くの人が両立とはいえ、仕事より資格取得に重きをおきます。もちろん勉強で知識を身につけることは大事なことです。
しかし、書物だけでなく人と交わりながら学ばなければ、知識に閉じ込められ、人の気持ちがわからない人間になってしまいます。
長期間、感じる力を必要とされずに勉強していると、感受性が著しく低下します。
狭い自分の価値観に自信を持ち、自己完結する習慣を体得します。つまり、人の話を素直に受け入れるという、仕事に最も重要な能力を低下させるのです。
試験に合格し、自分では働くことを主と切り替えたとしても、体得した習慣は、強烈なスクラップアンドビルドでもなければ、簡単に覆されることはありません。そう気付かせていただく師にであえるかどうか。
感受性が豊かで何でも吸収できる・・そういう時期は人生の中で20代から30代前半までの十数年間がピークです。
この時期にどれだけ良いお客様と本気で仕事に取り組むか
・・その後の仕事のセンスがある程度決まるといっても過言ではありません。
お客様の役に立つ仕事をするための勉強です。本来仕事と勉強の両立でなく一本の道のはずです。
オリンピック選手が皆輝いているのは全てが一本の道に繋がった潔さの結晶です。