2008.03.18
先日、20代前半の人と3日間団体行動をする機会がありました。私はそこで大きな発見をしました。
自分は素直だと認識していましたが、若い人が主流のフィールドに入るとエゴの塊であるということ。普段接することが多い人間関係を思い起こしてみました。
明らかに自分より年上で地位のある男性が主流を占めています。その人たちに馴染もう、その人たちと共感できるようになりたい・・仕事を始めたころ強くそう思いました。
その反面、同世代の一般的なサラリーマンを心のどこかで馬鹿にするようになり、友人たちとも距離を置くようになりました。
19年たった現在、幸い願いは叶い、それ相応の経営者の方と、対等とまではいきませんが、同じ土俵で話ができるようになってきました。
しかし私自身、何か大事なものを忘れかけているような気がします。
今回、若い人との団体生活を通じて、どこか斜に構えている自分がはっきり見えました。
参加メンバーが、自分がいつも接している経営者ではないから、自分が真剣に接する必要はない・・心のどこかで上から目線で、力を抜いていました。
なんと冷たい傲慢な人間なのでしょうか。知らず知らずのうちに、自分自身が肩書や資格、名刺で価値を判断する種族の仲間入りをしようとしていました。
3日間生活を共にしたみんなには、私の背景は何も関係ありません。そう考えたときふと、私の傲慢さが事務所の若いスタッフと距離をつくっていると確信しました。
真剣に向き合わず管理されて喜ぶ人間はいません。
遠い離島で生活していたとしても、自分の価値をはっきり言えるような人間でありたいと思います。
2008.03.01
先日本屋を見渡して気がついたことがあります。手法や考え方を提案する即戦力型のいわゆるノウハウ本が圧倒的に目を引きます。
長引く不況を背景に資格ブーム、老齢化による生涯学習ブームが牽引役となり、社会人の読書人口が増加していること自体とても素晴しいことです。反面創造力や自主性を育てる内容の本が減少しているようです。
創造力や自主性を育むには、まず原理原則を学ぶ必要があります。
世の中の諸事諸則の作用は直接見えにくいものです。基本問題の次に応用問題、そして応用問題に対する対処能力。このステップが本当の勉強ではないでしょうか。
定型化された受験勉強や資格試験に慣れ親しむと、応用問題に対する勉強方法を全く学ばずに20代、30代、下手をすれば40代を向かえてしまいます。
応用パターンを暗記するのではなく、原則を自分で考えて応用する事が大切です。
速読という読書法は効率アップにはとても有効な手段です。しかし速読で幾ら情報を早く集めても本質は高まりません。資金需要とビジネスチャンスが緊急性を強要し、商売の回転が早くなる一方、手っ取り早く物真似する事をもてはやす風潮が強いようです。
もちろんスピードは大事です。しかし基軸となる考え方を理解しないと小手先だけの物真似に終わり、効果を獲るどころか消耗するだけに終わるでしょう。
自社の経営が単なる物真似の寄せ集めに終わらない為に、定期的に自社の主体性を熟考する時間を持つことが重要です。
立ち止まって良書を熟考し、そして創造力を磨くこと。乱世を行きぬく唯一の方法ではないでしょうか。