2005.11.01
私は、出来ない理由を並べる人が苦手です。様々な方法で改善の糸口を見つけようと意見を出すのですが、見事なくらいその都度、出来ない理由がでてきます。忙しい、景気が悪い、商品が悪い、競合が多い、並べればきりがありません。中でも最も共通する理由は忙しいです。
「忙しい」と感じる基準は千差万別です。明らかに多忙を極めても鷹揚に構えていらっしゃる方もいれば、すぐに忙しいとおろおろする方もいらっしゃいます。その基準はある程度、その人の器の大きさに比例するのではないでしょうか。
先日、「たが」を締めなおすという言葉を目にしました。人間を作っていくのは木の桶のようなものだといわれているそうです。細長い板を並べ底をつけて「たが」で締めて桶となります。板は気温や湿度により微妙に変化するため、一度くらい締め付けても放っておけばすぐに緩んできます。そこで、時々締めなおす必要があります。
心の「たが」も一度に緩むのではなく、知らず知らずのうちに少しずつ緩んできます。時々、自分自身で心の「たが」を締めなおす必要があるのではないでしょうか。
できない理由を並べるのは、十分に知恵を絞り工夫し、体を動かし、最善を尽くしたその後だと思います。