2005.11.01
私は、出来ない理由を並べる人が苦手です。様々な方法で改善の糸口を見つけようと意見を出すのですが、見事なくらいその都度、出来ない理由がでてきます。忙しい、景気が悪い、商品が悪い、競合が多い、並べればきりがありません。中でも最も共通する理由は忙しいです。
「忙しい」と感じる基準は千差万別です。明らかに多忙を極めても鷹揚に構えていらっしゃる方もいれば、すぐに忙しいとおろおろする方もいらっしゃいます。その基準はある程度、その人の器の大きさに比例するのではないでしょうか。
先日、「たが」を締めなおすという言葉を目にしました。人間を作っていくのは木の桶のようなものだといわれているそうです。細長い板を並べ底をつけて「たが」で締めて桶となります。板は気温や湿度により微妙に変化するため、一度くらい締め付けても放っておけばすぐに緩んできます。そこで、時々締めなおす必要があります。
心の「たが」も一度に緩むのではなく、知らず知らずのうちに少しずつ緩んできます。時々、自分自身で心の「たが」を締めなおす必要があるのではないでしょうか。
できない理由を並べるのは、十分に知恵を絞り工夫し、体を動かし、最善を尽くしたその後だと思います。
2005.11.01
今年の就職戦線は、専ら売り手市場のようです。
新聞によると、今年の就職活動を漢字1文字で表すと1位が「楽」、2位は「迷」。複数内定をもらい、どちらにしようか迷ってとのこと。以前の就職氷河期がうそのようです。
新入社員ベテラン問わず、大事な仕事の能力として「気づく力」があります。
よく気がつく人にとって、五感から得る情報は宝の山に匹敵します。そこには、問題解決のための貴重なヒントが埋もれています。しかし、同じ情報を与えられても、簡単に見過ごしてしまう人は少なくありません。
第一に、自分がどういう状況におかれているのかが見えなければ、自分が解決すべき課題には気づきません。
次に、尻を叩かれて仕事をやらされている人と、仕事が面白いと感じて積極的にやっているのとでは、仕事の見え方がまるで違います。
やる気があれば、疑問もわき、職場を離れても仕事のことが頭の片隅に残っています。
敏感になっているため、家でテレビを見ていても、仕事に役立ちそうなものがあれば取り入れようとします。それが新しい気づきにつながります。
そして最後に、脇目も振らず全力で取り組むと、対象の仕事以外全く目に入らなくなります。
90%の力を注ぎ、残りの10%でセルフモニタリングする余力を残しておくこと。
それが気づくこつではないでしょうか。
みんなそれぞれ、自分は気がつくと思っています。
驚くほど周囲はみえていないものです。
いつも必死の私にとっても重要な課題です。