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社葬費用の法人税法上の取扱い

2018年8月29日

大阪北区・税理士法人I doの沈です。

会社の創業者で、その会社の事業の発展に多大な貢献があった会長が亡くなられ、葬儀を社葬として行う会社があると思いますが、今回は会社が支出した社葬に関する費用は、法人税法上の損金の額に算入することが認められるかどうか、また、 社葬の会葬者が持参した香典等について、その会社の収入として計上すべきかどうかを説明したいと思います。

 

(1)社葬費用を損金算入できる場合

  本来、個人の死亡に際しては、遺族がその葬儀費用を負担すべきですが、その個人の方が在職していた会社の事業に著しく貢献した場合には、会社がその個人の生前の会社業績への貢献に応えるため、その葬儀を社葬として行って費用負担をするケースがしばしば見受けられます。

 

そのような場合、法人税法上は、①その社葬を行うことが社会通念上相当であって、②会社が負担した金額が社葬のために通常要する費用である場合に限り、会社が社葬費用を支出した事業年度の損金の額に算入することが認められています。

 

(2)社葬のために通常要する費用の範囲

 社葬に際して支出した費用のうち、明らかに故人の遺族が負担すべきであると認められる下記のような費用については、会社の費用としては認められないものと考えられます。

 

(社葬に関する費用のうち、損金算入が認められないと考えられるものの例)

 ・戒名や院号を受けるための費用

 ・仏壇や位牌等に要する費用

 ・香典等を遺族の収入とした場合に、会葬者へ遺族が行う香典返しの費用

 ・法要費用、除籍手続、死亡診断書などの手続き費用

 ・墓地や墓石の費用

 

(3)香典等の取扱い

 法人税法上、社葬の会葬者が持参した香典等を法人の収入としないで遺族の収入としたときは、これを認めるものとされています。

したがって、香典等を会社の収入ではなく、遺族の収入とすることができることとなります。

 

 なお、後日の税務調査で会社負担額の一部が否認された場合、その否認額は本来遺族の負担すべき費用を会社が負担したものであると考えられるため、遺族に対する贈与と認定される可能性がありますのでご留意ください。

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