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労災上乗せ給与

2018年10月3日

大阪北区・税理士法人I doの濱西彩です。

 

今回は、「労災上乗せ給与」について書きたいと思います!


製造業、美容業、卸業など業種問わず労災はどのような職場環境でも起こり得るものです。実際に労災を労働災害が発生し、従業員が怪我の治療のため長期休職することとなった場合、労災保険(休業補償給付)に加えて、独自の給付(上乗せ給付)を実施する会社も多くありますが、この給与所得税が課税されるorされないかご存知でしょうか?

今回は、この労災上乗せ給与に対する所得税の課税関係を見てみたいと思います。

<結論>

上乗せ給付については、所得税は課税されません。


<なぜ、課税されないのか?>

1.労働基準法上の災害補償と労災保険に関係があるからです。

  労働基準法では、業務上の負傷や疾病について、使用者に対して労働者への補償責任が定められています。その補償の種類は療養補償・休業補償などで、補償額は労働者の平均賃金(疾病が確定した日の直前の3ヶ月間に労働者に対して支払われた賃金の総額を、 その期間の日数によって除して算出した額)を基礎として算定されます。

 そのような使用者の災害補償責任の履行を確保するために、労働基準法とともに制定されたのが、労働者災害補償保険法(労災保険法)です。この労災保険法に基づいて給付が行われる場合には、使用者は労働基準法上の災害補償責任を免れることとされています。

 つまり、労働基準法上の使用者の災害補償責任を、労災保険制度を通じて、政府が代わりに行う仕組みが確立されているのです。


2.労災保険法の休業給付の内容

 労災保険法では、休業期間の4日目から「休業補償給付」、および「休業特別支給金」が支給されることとされています。その給付額は、大まかに言いますと、休業補償給付と休業特別支給金を合わせ、平均賃金の80%です。

 なお、休業の初日から第3日目までは「待期期間」といい、この3日間については、使用者が労働基準法の規定に基づく休業補償(1日につき平均賃金の60%)を行うこととされています。


3.労災上乗せ給付への所得税の課税関係

 労働基準法に定められている各給付は、使用者が守らなければならない最低の補償を定めたものであって、使用者はさらにその向上を図るように努めなければならないと定められています。この労働基準法の趣旨に沿って、今回のご相談の場合のように、労働災害への補償について企業独自の上乗せ給付を行っている事例がしばしば見受けられます。

 そのような上乗せ給付については、その性格が法定給付と同様のものであり、いわば法定給付の追加支給に当たるともいえることから、所得税は課税されないこととされています。

 したがって、今回のご相談の休業補償給付の上乗せ給付についても、所得税は課税されないこととなります。

 


  働き方改革法の制定に伴い、従業員がより安心して長期に働ける職場環境づくりを意識する企業が増えています。今回のような労災の上乗せ給付制度もその一つですが、制度導入にあたっては税制面からの検討も必要となりますので、ぜひ担当者にご相談ください。



この記事について、または顧問契約・その他のご相談は、大阪北区の税理士法人I doまでご連絡ください!

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